History

LINTON社は、1912年英国・イングランドの最北端Carlisle(カーライル)でWilliam Linton氏によって創業し、ファンシーツイードという独自の生地を開発しました。 そんな緑豊かなCarlisleは、スコットランドとイギリスのボーダーラインに位置し産業革命以前から羊の町、そして手織機の町として有名です。 高品質のウールやコットンなどにファンシーヤーを織り交ぜてデザインした生地は、『あらかじめ洋服になるように設計されている』と世界のトップデザイナー達を虜にし、特にCOCO CHANELがこよなく愛した“LINTON社のファンシーツイード”は、あまりにも有名です。 LINTON社は有名メゾンブランドとの共同作業により飛躍的に発展し、Parisのキャットウォークに度々出展されるようになりました。

パリの有名メゾンと共に歩み発展した時期に創設者の娘のアグネス・リントンは、トランク1つにサンプルを詰め、クィーンエリザベス号に乗って単独アメリカに渡りました。 時は1940年代、第二次世界大戦後のアメリカNEW YORK7番街も活気に溢れパリのオートクチュールメゾンに登場していたLINTONCollectionは瞬く間に人気商品になり、黄金時代を築きました。 しかし黄金時代は長く続かずアグネスの甥であるジョージ・リントンが引き継いだ1960年代は苦悩の日々でした。その際に、当時デザイナーであったレズリー・ウォーカー氏に役職を渡し会社を退きました。ウォーカー氏は、共に働く忠誠心あふれる技術者を路頭に迷わせてはいけないと、決意を新たに再出発にふさわしい独特なデザインと生産方法を生み出しました。

  1. デザイン性を高める為に高品質の梳毛(ウール、モヘア、アルパカ)とエキゾチックな糸を導入し『LINTONのファンシーヤーンが誕生』しました。
  2. これらのファンシーヤーンを生産する機械を導入
  3. 自社染色を導入し独自の色を展開
  4. 伝統的な後染めに多種のファンシーヤーンを織り交ぜて独特的な生地を生産

新たなる挑戦はウォーカー氏と彼の信頼するスタッフにより成功はしましたが市場に出すには困難でした。しかし1970年代前半に生地のウエイトを落とし始めた頃、CHANELのプレタの登場により軽めのウエイトが好まれるようになり“LINTON TWEEDS”は復活しました。

1994年レズリー・ウォーカー(Leslie Walker)は退職、現在は顧問として在籍。社長職は彼の息子キース・ウォーカー(Keith Walker)に、取締役企画担当ロバート・アービン(Robert Irvine)に引き継がれております。

また現代においては、パリの有名メゾンのみならず世界のトップクラスのデザイナーやメゾンが、こぞって“LINTON TWEEDS”を使うようになりました。